フィリピン 1996

調査団の一員として訪れたが、時間の余裕がなく、マニラに滞在しただけで、町歩きもできず、どこも見ておらず、希薄な印象しか残っていない。

メトロ・マニラ

1996.12.2 月

朝早く成田を発って、1400にマニラに着いた。空港の税関をでると、柵に人が鈴なりに群がり、大声で叫び、盛んに手を振って、こちらの気を引き、取り込もうとする。客引きか、物乞いかは判然としないが、連中を払いのけながら、迎えのハイヤーに乗り込む。

マニラ・ダイヤモンド・ホテルに着く。きちんとしたホテルで、マナーも良い。到着早々、貧富の差が極端に大きいのを見せつけられた感じである。

    

夜マカティ地区にあるフィリピン料理店”カマヤン“に行く。エビかザリガニかよくわからないが、煮込んだものを手で取り、むしゃぶりつく。旨い。お代わりをした。カマヤンはタガログ語で”手“の意味で、その通り食べ物を素手で食べる。なんとも楽しい。

マニラ・ダイヤモンド・ホテルはツーリストベルトと呼ばれるマニラ市エルミタ地区にあり、ロハス大通りに面し、有名なマニラ湾の夕日を楽しむのに絶好な場所である。



レストラン・カマヤンは今では各地に支店を持つチェーン店に成長しているらしい。日本料理もメニューに入っているとか。当時は町はずれにあって、行きも帰りもタクシーで、安全確保の点から散策できず、町の情緒を楽しむことはできなかった。

1996.12.3 火

タギッグ地区にある国立研究機関を訪問する。タクシーで貧弱な街並みを通り抜けていくと、平凡な街角にがっちりした建物として現れる。ここでは、いわゆるオフィス街というものはなさそうだ。色々の事務所が町中に点在しているという感じである。

1993年頃の地図では、タギッグ地区はほとんど空白に近い。訪問当時の1996年頃は平べったい町並みと舗装されていない道が目に付き、建設予定地といった雰囲気であった。21世紀に入り、大変貌し、庶民的な地域がのこっているにせよ、ボニファシオ・グローバル・シティなど現代オフィス街・高級住宅地に変わってしまったらしい。この紀行文は本当に古い旅日誌になってしまっている。


夕食はホテルの少し南にあるレストラン・アリストクラットで取る。フィリピン料理もあるが、普通の料理もあった。

1996.12.4 水

マカティ地区にある化学技術省傘下のR&Dセンターを訪ねる。

夕食はパサイ市のジョセフィンに食べに行く。シーフードが自慢のレストランである。

普通、マニラと云うときは、16の町などから構成されている連合体の都市群を指している。マニラ市と区別が必要なときには、メトロマニラとか、マニラ首都圏とか呼ぶ。マニラ市そのものは、マニラの発祥の地であるイントラムロス(城塞跡)を含む歴史的な地区である。マカティ地区は都市計画に基づいたオフィス街、タギッグ、パサイ地区及びパラニャケ市やモンテンルパなどはメトロマニラの南に位置する。北の方ではケソン市などがある。モンテンルパは日本人捕虜収容所の地として記憶にある。


1996.12.5 木

地元企業を訪問する。メトロマニラから南へ60kmのところのラグナ州にある工業団地まで車を飛ばす。湖あり、山ありで風光明媚な地形なのだそうだが、もう一つピンとこなかった。

日本食を食べたいという団員がいて、夕食は漁華という日本料理屋に入る。もったいない、マニラにいるのだからフィィリピン料理を食べるチャンスなのに。

日本料理と云っても、どうしても無国籍料理になる。

1996.12.6 金

ケソン市にある日本企業のフィリピン工場を訪問する。ケソン市は広い面積を持ち、計画的に整備されているので、交通渋滞も少なく、町らしい町である。工場も日本の工場と変わりはなかった。

ケソン市はかってフィリピンの首都であった町で、計画的に作られた人工都市のせいか、フィリピンに滞在しているという感じではなかった。

夕食はやはりカマヤンだと意見が一致したので、またカマヤンに食べに行った。最初から遠慮せずに素手でかぶりつく。相変わらず美味。店のバンドが演奏している曲にスペインの流行歌が多いのに気づき、1970年代の“エレス トゥ” (1973年ユウロビジョン2位のポップソング、当時欧州で流行った)を注文したら、ちゃんと演奏をしてくれた。改めてスペイン文化が底に深く沈んでいることを痛感した。


フィリピンは1899年にアメリカと戦うも、1901年以降アメリカの影響下に置かれ、1946年に独立した。しかし、それ以前の1571年から1898年まで約300年間スペインの植民地であったので、スペインの影響がかなり残っている。ちなみに、スペイン名であるホセ、カルメンなどの名前の人がフィリピンに多い。

1996.12.7 土

朝マニラを出発、昼頃台湾の台北に到着した。

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